生活クラブ東京主催「生活クラブでひろげる自然エネルギー社会」フォーラム報告

2011年7月11日 17時35分 | カテゴリー: 活動報告

生活クラブ生協首都圏4単協(神奈川・東京・千葉・埼玉)は、『脱原発』、そして『エネルギーシフト』への第一歩として、「生活クラブ風車」を建設し、エネルギーの自給にチャレンジすることになりました。
自然エネルギーへの理解を深め、行動を始めるきっかけにするために、3名の専門家、そして世田谷区の保坂区長を招いてお話を伺いました。

<1> 生活クラブ風車と北海道グリーンファンド〜生活クラブが使う電気を自分たちで作っちゃおう!

鈴木亨さん(北海道グリーンファンド理事長)

鈴木さんは、北海道グリーンファンドを設立し、日本初の市民出資型の風車を設置。電気代5%の寄付をファンドに市民の手で作った。その5%は省エネすることで生み出す。
「生活クラブ風車」は、組合員参加により、秋田県に設置し、発生した電力を「特定規模電気事業者(PPS)」等を通じて、グリーン電力証書とセットで首都圏生活クラブの店舗やセンターに供給する。
地方の豊富な資源である風エネルギーにより得られた電気を、首都圏で利用するという、国内でも事例がない新しい取り組み。食の自治を進めてきた生活クラブが、電力会社の独占体制に風穴をあけ、エネルギーの自治をめざす。

<2>自然エネルギー政策の現状と課題

松原弘直さん(環境エネルギー政策研究所主席研究員)

世界的に見ると、スリーマイルやチェルノブイリ事故の影響で、原発の新設は横ばいなのに対し、自然エネルギーは、2005年以降加速度的に増えている。(欧州では新設電源の60%が自然エネルギー。中国、米国は風力発電が急成長)〜21世紀の自然エネルギーは、20世紀の自動車産業と同じ役割
各国の再生可能エネルギーの比率(大規模水力含む)は、欧州では増加しているのに(デンマークでは1990年5%以下→2009年25%以上)、日本は10%から8%に減っている(大規模水力を除くと、たったの3.4%!!)。
2010年デリー再生可能エネルギー国際会議では、世界は「エネルギー安全保障、気候変動抑制、経済発展」のために、再生可能エネルギーを主役として拡大しようと意思表明。
日本では、経済発展のために原発が必要と言っているが、自然エネルギーは、①二酸化炭素削減、②産業経済効果、③雇用効果、④地域の活性化など、様々なメリットがある。

<3>東京都の自然エネルギー政策について

谷口信雄さん(東京都環境局再生可能エネルギー推進係)

東京都は、国に先駆け、2020年までにCO2排出を25%削減し、再生可能エネルギー20%を目指す、『東京都再生可能エネルギー戦略』を策定した。
エネルギーシフトのプロセスは、「デモクラシー」、つまり、自分で考え、選び、責任を持つこと。再生可能エネルギーの発電コストは、何年後かに既存の電力料金より必ず安くなる、経済的メリットがあることを伝え、それまで、補助金や負担が必要。
需要と供給側との連携で、地方に再生可能エネルギーの発電所を作り、都市にグリーン電力、地方にお金が落ちるしくみを作る(「地産都消」)。
世田谷区へ、「集合住宅でグリーン電力」、「屋根貸し太陽光プロジェクト」など提案。
今、気候変動により、世界中で様々な異常気象が起き、大規模な洪水や森林火災、ハリケーンなど多くの被害がでている。気候変動には逃げ場がなく、東京都は、気候変動対策が何より大切だと考えている。

<4>世田谷での取り組み

保坂展人さん(世田谷区長)

世田谷区の現在の電気使用量を公開することにより、恐怖と強迫による節電でなく、民主的節電によるピーク回避ができる。今後、住民出資による世田谷電力も検討。
放射能に関しては、区内小中学校、保育園で放射線測定を開始する。
給食は、牛乳の放射性物質測定をし、すべて検出されなかった。給食の産地公開を進めていく。また、食品の放射能の子ども基準制定を厚生省に求めるとのこと。

ある講師の方が、「行政の使命は、市民の生命、財産、健康を守ること。そのためには、持続可能な社会をつくることが行政としての責任である。」とおっしゃっていたのが心に残りました。
私も区議として、このことを第一に、世田谷から持続可能な環境先進都市を目指して取り組んでいきます。